象のお祭り🐘・キャンディ(Kandy)
スリランカでは象はとても大切にされています。そして、スリランカの仏教寺院では、各地で象が大切に育てられているそうです。その全国各地にいるお寺から選ばれた象が一堂に集まり、お祭りの期間、キャンディの街をパレードするのがペラヘラ祭り(Esala Perahara)です。
このお祭りは、250年以上前にはじまり、きらびやかに飾られた100頭をこえる象やダンサーや音楽隊によるパレードが見られます。🐘🐘🐘🐘🐘✨
スリランカでは、1年に1度、首都コロンボや古都キャンディなどで、この象のお祭り、ペラヘラ祭りがありますが、今回、私たちは古都キャンディのペラヘラ祭りに行ってきました。
このキャンディのお祭りでは、スリランカ人の大切にしている国宝の「ブッダの歯」がパレードの中で象に乗せられて運ばれ、それを見ることができます。
お祭りの紹介VTR(公式ページより)
古都キャンディに到着
お祭りのスタートは午後7時ということで、少し早めの午後4時くらいにキャンディに着きました。
2019年8月15日、このお祭りの最終日、パレードのエントランスでは、最終日ということもありものものしい軍のセキュリティがあり、いつもより厳重なボディチェックがありました。少し早めの午後4時に着いたとはいえ、既にものすごい人。エントランスも長蛇の列です。
スリランカの警察官
軍のはからいで外国人は優先的に通していただき、中に入ることができました。
(もし、個人旅行のかたでこの様なシチュエーションがあったら、外国人優先を必ず主張してください。優先的に先に通してもらえます。)
人が多すぎて、身動きがとれない…
沿道は所狭しとパレードを待つ人達でいっぱい
中に入ると沿道は席取りしている人達でいっぱい。日本でいうと、桜の季節のお花見に前日から席取りしている人達でごった返しているような、そんな印象です。私たちの座れそうな席は見あたりません。 そんな中、スリランカ人からするといかにも外国人の私は、外国人目当ての優先席あっせんのような客引きにあいました。幸いな事に、パートナーがローカルの人なので、交渉してパレードがよく見えるホテルのルーフトップになんとか席を確保。
何の前知識もなかった私たちは、事前に席を予約した方がよかったのか話し合いました。
いくつかのパターンがあると思います。
①事前にWEBや旅行代理店経由で、パレードの席を予約しておく。
②パレードの日程で、このパレードに面したホテルの宿泊を予約して、ホテルの自室から優雅に見る。(その場合、その沿道に面したお部屋じゃないといけない。)
③めちゃくちゃ早く行って、ローカルの人にまじって歩道の席取りをする。
④今回の私たちのように、外国人目当ての客引きと交渉して、席を確保する。
①②は高額になりがちなので、私たちの予算にはあいそうにありません。
③も、限られた旅行期間中、時間があれば他の場所に出かけたいので現実的ではありません。
結果として、④でよかったのかも。衛生的なトイレも付いていて、ちゃんとパレードが見える。と2人で納得しました。
もし、私たちのように、何の予約もなく行くかたがいらっしゃったら、この交渉の時に、足元をみられないように強気で交渉してください。近くに沢山の警察官や軍の人がいれば、金額に対してどう思うかその場でアドバイスをもらうのも手です。
私はすぐ近くに警備で居合わせた警察官に相談したところ、ローカルの沿道の席の値段をこっそり教えてくれました。それでローカルと比べてどれくらい高額か、どの程度自分たちの時間をお金で買うかの判断ができました。
パレードが始まらない…
すっかり夜に…待てども、待てども、パレードがはじまりません
その最高の席でパレードの始まりを今か今かと待つ私たち。パレードのスタートは午後7時と聞いていましたが、その時間になっても何もはじまらない。何も起こらない。同じルーフトップに席を取っていた外国人、ヨーロッパ系の人達がメインでしたが、彼らも同じように呟いています。
そして2時間後、はじまりました!
きらびやかな衣装をまとった象
待ちに待って2時間後、爆竹のようなパンパンパンという音と共に、パレードのトップランナーのパフォーマンス部隊が現れました。爆竹ではなく、長いムチのようなものを振り回して、音を立てているそうですが、これがお祭りの始まりです。
ローカルの人が言うには、スタートのタイミングはその日の一番いいタイミングじゃないといけないので、遅くなったりすることがある。との事。アユールベーダの国の人は、度々スピリチュアルな事を言います。
火を使ったパフォーマンス
リズムにあわせて踊るノリノリの象さん
きらびやかに着飾った象達が、ダンサーや音楽隊と共に次々とやってきます。中には、音楽のリズムに合わせて長い鼻と身体全体を揺らして踊っている象さんもいます。象さんってとても穏やかなイメージがありましたが、ノリがいいんですね♪とても可愛かったです。
象の王様登場!
お祭りも中盤に差し掛かった頃、遠くから他の象と明らかに違う、牙の立派な大きな象がひときわ輝く衣装をまとい現れました。この大きな象が歩く先には、レッドカーペットのように白い布が敷かれ、その上をゆっくり歩いています。象の上に乗せられた輝く神殿のような装飾の中に国宝のブッダの歯が収められているそうで、このお祭りの主役となります。地上で一番大きな偉大な生き物が、神聖なブッダの歯を運んでいます。本当に素晴らしい光景でした。この象の中でもブッダの歯を運ぶ役割をしている象は、国をあげて大切にされているそうで、象専用のボディガードまでいるそうです。🐘✨
その後にも象やダンサー、音楽隊のパレードは続きます。
レッドカーペット…ではなく白い布が敷かれ、
国宝の「ブッダの歯」が乗せられた特別の象が通ります
国宝の「ブッダの歯」が乗せられた特別の象が通ります
スタートが遅れたので、夜中0時くらいに終わるはずのパレードはまだまだ終わりません。
私たちは、ドライバーのおじさんを待たせていることもあり、最後まで見ず、0時にはキャンディの街をあとにしました。🚙💨
もちろん、近くにホテルをとって泊まりがけで見たほうが最後まで楽しめます。ですが、お祭りの期間は、なかなかホテルが取れないので、このお祭りを見る予定がある人は、早めにホテルを押さえるのがよさそうですね。
スリランカで大切にされている象さん。一度にこんなにたくさんの象さんを見たのは初めてでした。このパレードについては、動物虐待など賛否両論ありますが、私の視点では、スリランカの人達に愛されている象さんが、このように神聖なお祭りで、国宝の「ブッダの歯」とともに、神聖で偉大な生き物として大切にされているということを垣間見たような気がしてなりません。
【古都キャンディは世界遺産に登録されています】
・名称:キャンディ
・住所:Kandy City
・UNESCO URL:http://whc.unesco.org/en/list/450